
診察室で脂漏性皮膚炎の方にお会いすると、「良いと言われる化粧品に替えたのに、なぜさらにヒリヒリするのでしょうか」という質問をよく受けます。顔や頭皮に繰り返す赤み、脂っぽさ、角質、かゆみは、皮膚表面だけの問題ではなく、皮脂分泌、炎症反応、ストレスと睡眠、消化と循環の状態が絡み合って現れることが多いです。
脂漏性皮膚炎はどこに出やすいのでしょうか
脂漏性皮膚炎は、皮脂分泌の多い部位に出やすいです。鼻の周り、眉間、額、あご、耳の周り、頭皮に赤みと角質が繰り返し現れ、コンディションが落ちるとヒリヒリ感やかゆみが加わることがあります。頭皮ではフケのように見えることもあり、顔ではニキビ・酒さ様皮膚炎・接触性皮膚炎と紛らわしいこともあります。
洗顔は「しっかり落とす」より「刺激を少なく」
皮膚が脂っぽいと、より強い洗浄剤を選びがちですが、過度な洗顔はバリア機能をさらに弱めることがあります。特にスクラブ、酸成分、角質除去機能の強い製品を頻繁に使うと、赤みやヒリヒリ感が強くなることがあるため注意が必要です。私は症状が出ている時期には洗顔の手順をシンプルにし、ぬるま湯と穏やかな洗浄で仕上げることをおすすめしています。
- 熱いお湯での洗顔、垢すりのようにこすることを避ける
- 角質除去剤とディープクレンジング製品は、症状がある時期には休む
- 洗顔後のつっぱりが強い場合は、製品の数よりも刺激の有無を先に確認する
化粧品は替えるより減らしてみます
低刺激製品であっても、現在の皮膚状態には負担になることがあります。新しい製品をいくつも重ねて塗ると、どの成分が合わないのか確認しにくく、すでに敏感になっている皮膚に接触刺激が積み重なることがあります。症状が不安定なときは、保湿剤と日焼け止めのように必要なものだけを残し、機能性製品はしばらく減らす方法が役立ちます。
繰り返すなら、体のリズムも併せて見ます
脂漏性皮膚炎は、良くなったと思ってもまた出てくる流れを示しやすいです。睡眠不足、過労、飲酒、脂っこい食事、強いストレスが重なると、顔のほてりや頭皮のかゆみが目立つ方がいます。韓医学診療では、皮膚の炎症の様子だけでなく、ほてり、消化状態、便通、睡眠、疲労度なども併せて確認し、その方に合った管理方針を立てます。
このようなときは相談をおすすめします
- 赤みと角質が2~3週以上繰り返すとき
- かゆみ・ヒリヒリ感のために洗顔や睡眠がつらいとき
- 化粧品を替えるほど症状が悪化するように感じるとき
- 膿がたまる、または痛みのある炎症、毛嚢炎が一緒に見られるとき
- 酒さ様皮膚炎、アレルギー性皮膚炎との区別が必要なとき
すでに塗り薬や服用薬を使用中であれば、自己判断で中止したり繰り返し増やしたりせず、診療中の医療スタッフに相談されることをおすすめします。顔が急に強く腫れ、呼吸困難、全身の蕁麻疹のような症状を伴う場合は、救急外来での診療が先です。脂漏性皮膚炎の管理は、「たくさん塗ること」よりも「刺激を減らし、長く続けられる習慣」を見つけることから始まります。
