
診察室では「月経のたびに痛いのは、もともとそういうものではないのですか?」という言葉をよく耳にします。月経は、体の状態の変化を比較的よく示すサインです。ストレス、睡眠、体重変化、服用中の薬、ホルモンの変化はすべて周期と痛みに影響することがあるため、痛みだけを切り離して見るのではなく、全体の流れを確認することが大切です。
痛みの様子が変わったなら、まず確認したいこと
月経痛は、月経前後に下腹部や骨盤が重く感じられたり、締めつけられるように痛んだりし、腰痛・頭痛・筋肉痛を伴うこともあります。以前は大丈夫だったのに急に痛みが強くなった、月経量が増え血の塊が多くなった場合は、子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮内膜症、卵巣疾患の有無を確認する診療が必要です。
検査で明らかな疾患が見られない場合も少なくありません。その際は、痛みを我慢する方向ではなく、なぜ毎月痛みが強くなるのか、冷え・循環低下・疲労・消化状態・睡眠リズムをあわせて点検することが役立ちます。
韓医学では循環と冷えをあわせて見ます
韓医学では、月経痛と月経前症候群(PMS)を、気血の不足、気のうっ滞、瘀血、下腹部の冷え、自律神経の緊張と関連づけて見ます。ストレスが長く続いた場合や過労が蓄積した場合、無理なダイエットで体力が落ちた場合にも、月経前後の症状が強くなることがあります。
診療では、痛みの部位と時期、出血の様子、手足の冷え、排便状態、むくみ、食欲の変化、感情の揺れをあわせて確認します。子宮・卵巣疾患を伴う場合は、その疾患に対する検査と治療計画を優先的に考慮しながら、体の回復力を助ける方向も一緒に立てていきます。
月経前症候群(PMS)は体全体のサインです
月経前に便秘、下痢、消化不良、むくみ、頭痛、乳房痛、食欲増加、敏感さが繰り返される場合は、月経前症候群(PMS)が考えられます。これは単に意志の問題ではなく、ホルモン変化に体が適応する過程で、自律神経や循環、胃腸機能がともに揺らいでいる状態として理解する必要があります。
- 月経予定日の7〜10日前から、軽いウォーキングやストレッチを規則的に行います。
- 下腹部を冷やさず、温罨法や半身浴などで緊張をゆるめます。
- カフェイン・飲み過ぎ・夜食を減らし、水分と食物繊維の摂取を心がけます。
- 便秘を繰り返す場合は、排便時間を一定にし、無理な食事制限は避けます。
- 鎮痛薬やホルモン剤を服用中の場合は、自己判断で中止せず、担当の医療スタッフに相談します。
このようなときは相談をおすすめします
日常生活が止まるほどの痛みが繰り返される場合、月経周期が頻繁に乱れる場合、月経量が急に多くなった場合、性交痛や排便時の骨盤痛を伴う場合は、受診をおすすめします。突然の激しい片側の骨盤痛、失神に近いめまい、妊娠の可能性がある状態での出血は、ためらわずに救急外来または119を先に利用してください。
月経痛と月経前症候群(PMS)は毎月経験する不調であるため、かえって長く放置されやすいものです。痛みの強さだけでなく、月経前後の消化、睡眠、感情、冷えの変化を記録してお持ちいただくと、原因を絞り込む助けになります。私は体が送るサインを一緒に読み取り、生活管理と診療計画を無理なく続けられるようご案内します。
