本院診療健康コラム

疲労・補薬

冬の気力低下、補薬の前に見るべきこと

冬の疲労と寒さは、生活リズム、消化の状態、体質をあわせて見る必要があります。補薬も個人の状態に合わせて選ぶことで、負担を減らすことができます。

冬の診療室では、「寝てもすっきりせず手足が冷える」「風邪をひきやすく、集中力が落ちる」というお話をよく聞きます。寒さが長引くと活動量は減り、体は縮こまり、気血の巡りが鈍くなりやすいものです。このとき、無条件に補う薬だけを探すより、疲労がなぜたまるのか、自分の体が何に耐えにくいのかを先に見ることが重要です。

冬は蓄えることと巡らせることのバランスが必要です

韓医学では、冬を体のエネルギーをむやみに消耗せず、蓄える季節と見ます。夜遅くや早朝に汗をたくさんかく運動を繰り返すと、かえって疲労が深まることがあります。できるだけ日中に軽く歩いて日光を浴び、体は温かくしながらも室内にこもりきりにならない生活がよいでしょう。

少し休んでもよくならない疲労なら

一時的な疲労は、睡眠、休息、軽いストレッチだけでも回復することが多くあります。しかし十分に休んでも気力が沈み込み、頭痛・筋肉痛・消化不良・不眠・気分の落ち込みなどが長く続く場合は、慢性疲労の観点から見る必要があります。原因には過労やストレスだけでなく、睡眠障害、飲酒と喫煙、無理なダイエット、貧血、肝機能の問題、更年期の変化などが含まれることがあります。

補薬は体質と消化力をあわせて見ます

気力が落ちたからといって、すべての方に同じ補薬が合うわけではありません。ある方には気血を補う方向が必要で、別の方にはまず消化器を楽にしたり、巡りを整えたりしてからでないと、補う薬を受け入れにくいことがあります。普段の胃もたれ、下痢、便秘、熱感、むくみ、血圧・血糖の問題、服用中の薬をあわせて確認してから処方を決める理由はここにあります。

ご高齢の方の冬の疲労は、より慎重に見ます

年齢を重ねるほど寒がりになり、手足が冷え、関節の痛みが強くなる方が多くいらっしゃいます。冬は消化器や循環器への負担も大きくなり得るため、単に元気を補う処方よりも、体を温めながら筋骨格と消化の状態をあわせて考えるアプローチが必要です。すでに服用中の血圧の薬、糖尿病の薬、抗凝固薬などがある場合は、自己判断で中止せず、診療時に必ずお知らせください。

このような時は相談をおすすめします

  • 疲労が長く続き、休んでも回復しない時
  • 風邪のような全身のだるさを繰り返したり、寒さを特に強く感じる時
  • 睡眠障害、消化不良、頭痛、筋肉痛が一緒にある時
  • 更年期症状や無理な減量の後に気力が落ちた時
  • 基礎疾患がある、または複数の薬を服用中で補薬を検討している時

ただし、突然の片側のまひ、ろれつが回らない、意識低下、強い胸痛や呼吸困難を伴う場合は、補薬の相談よりも119または救急外来の利用が先です。冬の疲労管理は温かく過ごすことから始まりますが、自分の体に合う回復方法は人によって異なります。私は生活リズム、消化力、体質、現在の疾患をあわせて確認し、負担の少ない方向を見つけられるようご案内します。

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